こんにちは、コウです^^
それでは今日も元気よくやっていきましょう!
本日のテーマはこちら。
【さらばEQUAL】FILANTE SLRを油圧化します【R9200の世界へ】
こういうテーマでやっていこうと思います^^

私のメインバイクとなった、FILANTE SLR。
組み上げ当初は、VENGEから引き継いだGLOWTAC「EQUALブレーキ」を使って組み上げていました。
しかしとある事情から、油圧キャリパーに変更することにしました。
何が起きたのか?
EQUALを残す道は無かったのか?
簡単ですが、記事にまとめてみました。
同じような環境にぶち当たった方は、何かの足しになるかもしれません。
ぜひ参考にしてみて下さい!
【全ては、一体型ハンドルへの換装から始まった・・・】
FILANTEは本来一体型ハンドルによるフル内装のバイクですが、最初に組み上げた時からずっとハンドルとステムを別個にして運用していました。

フル内装を捨ててわざわざ別個にしてまでやりたかったことは、ポジション出し。
ここを完璧に固めたかったのです。
で、ポジションが決まったので、ケーブル内装する方向に舵を切ったのですね。
どうせやるなら、今まで使ったことが無い「一体型ハンドル」にしてみようと、思い立ったわけです。
ポジションが決まらないと、こんなもの無用の長物ですからねえ。
一体型ハンドルに求めた条件は、次の通り。
- めっちゃ高くないモデル(この時点で国内ショップで流通するメーカーはほぼすべてアウト)
- エアロ形状であること(見た目重視で)
- 凝ったジオメトリーであること
- 内装方法が独自ではなく、有名所に倣っていること(FSA、DEDAあたり)
そんなわけで、有名所から中華まで、手広く広げてサーチを繰り返したわけです。
そこまでは良かった。

結局導入したのは、Aliexpressでショップを展開するROLLINGSTONEの一体型ハンドル「MANTA」。
FSA ACR互換のスペーサーと造形を持つ一体型ハンドルです。
リーチは75mm、ドロップ125mm。
ステムが130mmまであるのがお気に入りです。(買ったのはまさに130mm)
そして、連絡すればFILANTE用というか、WILIER用のヘッドベアリングカバーを用意してくれます。
ROLLINGSTONEって、たしか2016年か2017年くらいに、台湾のサイクリングエクスプレスという通販サイト(今はもうない)が取り扱っていました。
つまり、最近なにかと多い「新興」という肩書だけ背負った、ぽっと出のメーカーではないということです。
国内ですとVIKINGさんが発信していたり。
なので10年くらい前から名前は知っていたので、そこまで抵抗なく受け入れることができちゃっています(笑)
ちなみに、なぜ有名所であるDEDA、VISION、PROなどを選ばなかったのか?
それは、どこのメーカーも微妙に感じるポイントが多かったためですね。
まず、いくら何でも高すぎる。
DEDAはヘッドパーツの供給が薄すぎる。
VISION(FSA)のACR、SMRなどは完成車に採用されるくらい普及しているのでヘッドパーツの心配はないものの、下ハンドルが「なんでこうなった?」レベルで酷いので無し。
PROは独自規格なので、ヘッドベアリングサイズが特殊なFILANTEには合いません。
結局あれもこれもと欲張った結果、一番叶えてくれそうだったのが中華カーボンだったというオチです。
剛性は、2500W出したら壊れそうなレベルなのでガチガチではありませんが、少なくとも1400Wオーバーくらいなら大丈夫です。

新緑のサイコンマウントが付いていますが、この理由はまだ書けません。
で、この写真では、まだEQUALブレーキのままです。
ブレーキレバーがST-R8150のままなので。
せっかく組めたのに、ここからばらすことになったのです・・・。
【”一体型ハンドル”と”ステムベタ付け”が生んだ、最悪の掛け算】
最初は、ST-R8150とEQUALブレーキでケーブルを通したのです。
そう、ブレーキをかけるところまではいけたのです。
ここまで組めたのに油圧で組み直すことにした最大の理由は、ブレーキの引きがどう頑張っても軽くならなかったから。
どうしても改善できませんでした。
このEQUALブレーキキャリパー、限定生産のカラーだったのですが、使えないものを置いていても仕方ありません。
私のブレーキ環境は、末端はディスクブレーキではあるものの、STIもケーブルも全部「リムブレーキ」の構成になっています。
リムブレーキのバイクを組まれた、あるいは調整された方なら共感いただけると思うのですが、アウターケーブルのルーティング一つで、引きを軽くも重くもできます。
わざわざ重くしたい人はいないと思うので、大抵は軽くする方向にするのですが。
ディスクブレーキが出た今ですと、ワイヤーでブレーキを作動させる仕組みを「機械式」と呼びます。
リムブレーキも機械式ディスクブレーキも、重要なのは「ワイヤーの摩擦を可能な限り減らすこと」。
ハンドルからステムへ行き、ステムから前後のブレーキへ向かう経路の中には必ず急なアールになる箇所が存在し、そこには大なり小なり「摺動抵抗」が発生します。
そのため、摺動抵抗を可能な限り減らす工夫が求められます。
巷では「引きが軽い機械式ディスクブレーキ!」として有名なEQUALも、例外ではありません。
実際に、EQUALブレーキで激重な引きを実現した事例がここにありますから。
引きが重いなんて次元をすっ飛ばし、ワイヤーが戻り切らなくなってレバーがスカスカしてしまったレベルなので、実際には摩擦以外の問題が起きてます。
なぜこんなことになってしまったのかを分析します。
私が考える要因は、大きく2つ。
- FILANTEのサイズ的に、ステムベタ付けじゃないと一体型ハンドルが使えない
- アウターケーブルが固くて曲がらない
この2つが合わさり、ワイヤーが戻り切らない問題を引き起こしたと考えています。
ステムベタ付けじゃないと一体型ハンドルが使えない
まず1番、ステムベタ付け。
これがもたらすものとは何か?
それは、ヘッドチューブへ進入するためのアールが小さくなって、無理な力がかかってしまうことです。
リムブレーキ用のアウターケーブルは、インナーワイヤーを引っ張る構造上、アウターケーブルがSTIとブレーキ間で突っ張りとなる役割を担います。
そのため、アウターケーブルは潰れないために剛性が必要なのです。
この剛性が厄介でして、固いアウターケーブルは小さいアールに対応しきれません。
それを無視して無理にアウターケーブルを曲げると、無理な力がかかり、最悪アウターケーブルが折れ曲がってしまいます。
ブレーキをかけた際にインナーワイヤーがアウターケーブルを押し、とどめを刺す、という例もあります。
従って、アウターケーブルにはある程度大き目のアールを持たせないと、インナーワイヤーの滑りの良さを確保できないのです。
これは、ブレーキまで完全内装にならなかったリムブレーキバイクでは、全く問題になり得なかったお話です。
しかし、時代は「ディスクブレーキ」と「完全内装」です。
ハンドルからステムへは、ある程度アールの自由度がありますが、ステムからフォークコラムに進入する過程で、アウターケーブルはほぼ直角な曲がり方を強要されます。
ここが機械式ディスクブレーキの泣き所です。
それを回避できる数少ない方法が、「ステムとヘッドベアリングカバーの間にスペーサーを積む」です。
この方法もステムからフォークコラムへの進入自体は急なアールがあるものの、重要なのは、スペーサーの中ではケーブルはフリーになれるということです。
自由に通れるルートがあるだけで、アウターケーブルはスペースが許す限り無理のない形でアールになろうとします。
そのスペースがあるかないかで、インナーワイヤーにとって摩擦がかかる区間が少しでも短くなる方が大要素です。

これは汎用ステムの時にやっていた事ですが、一体型ハンドルでこのような取り回しは最悪ということです。
この時はハンドル側でかなりマージンを取ったので引きを軽く出来ていましたがね。
ここまでベタ付けにしないといけないのは、フレームサイズの問題があるからです。
FILANTEのSサイズはスタックが521mm、今まで乗ってきたVENGEが504mm。
XSだったらスタック505mmなので、ここまで苦労しなかったのですが、仕方ないですね。
乗れちゃうぎりぎりのサイズだったので。

これだけ余裕があれば、機械式ディスクブレーキでもかなり軽い引きを簡単に実現できます。
一体型ハンドルを使う上で気を付けないといけないのは、基本的にアップライトなポジションに変わるという事です。
17度のような水平ステムや、肩が落ちているハンドルなど、色々な事情によって世に出回っている6度や8度のステムではハンドル落差を付けられない方の場合、一体型ハンドルというチョイス自体ができないと思った方が良いです。
乗り方を変える云々では対応できないくらい、ハンドルが上がります。
私も例にもれず、ハンドルがかなり上がっているので、スプリントの時に肘を折り曲げないと低い姿勢が取れません。
幸いこのハンドルはステムとハンドルリーチを長めにして注文したので、伸びた分姿勢を低くできますが、誰にでもお勧めできる方法ではないです。
アウターケーブルが固くて曲がらない
実はここが、リムブレーキや機械式ディスクブレーキにとっては鬼門です。
分かりやすいように、アウターケーブルの末端同士で比較してみます。
長いと変なところを持って、曲げやすくしてしまうので・・・。

まず、上の写真はリムブレーキ用のアウターケーブルです。
全然曲がっていませんが、公平性を気にし過ぎて、この後出てくる油圧用ホースよりも力を込めています。

続いて、R9270用のブレーキホース、BH90です。
柔らかすぎる事も無いですが、リムブレーキ用のアウターケーブルより遥かに曲げやすいです。
これだけ柔らかければ、ヘッドチューブからステムにかけて90度近くで曲げたとしても関係なく組めます。
しかも中を通るのは液体ですから、摺動抵抗という概念がありません。
結局ここの差なんですよ。
リムブレーキの時は、いかにしてケーブルに無理な負担をかけずに組めるかが、腕の見せ所でした。
安価なステンレスワイヤーでも、まるでワイヤーが繋がっていないかの如く軽く引けるようにできることにエクスタシーを感じれたのです。
つまり、高価なパーツにわざわざ変えなくても、工夫次第で十分に性能を引き出すことが楽しみの一つでした。
今の油圧ブレーキは違います。
如何にオイルが漏れないようにかしめられるか? オイルを満たせるか?
これに尽きます。
アールの大きさは関係ありません。
リムブレーキと機械式ディスクブレーキにとって、フル内装によるアールの小ささは最大の泣き所になります。
それともう一つ。

これは、MANTAハンドルのSTI入口側の穴です。
上ハンドルの下側に開いていますが、この位置だと結構厳しいアールを描くことになるため、ワイヤーの引きに影響します。
機械式ディスクブレーキではケーブルを通す穴の形状と位置にも気を使わないといけません。
ハンドルメーカーがあまり気にせずケーブル穴を開けるようになったのも、油圧ディスクが浸透した影響ですかね。
油圧のホースであっても、真っすぐ通せる方が長い目で見た時にホースの負担が少なく済むと思うのですが・・・。
【嫌いだけど、油圧ディスクへ】

ようこそ、R9270。
高い買い物ですが、最初からSTI~ブレーキキャリパーはフルデュラにした方が幸せになれると直感的に感じたため、買いました。
なぜなら、油圧にしてしまったら機械式みたいに
STIだけULTEGRAにしたい!
ブレーキキャリパーだけTRP SPYREにしたい!
とか、後からそういうパーツのグレードアップが容易にできません。
その手間と、時間と、コストを天秤にかけた結果、最初からデュラもあり。
その結論に辿り着きました。
でも、ST-R9270にしてみて、ちょっと気に入りそうな部分が一つ。
ツノ部分?の形状が、結構握りやすいのです。
私はST-R8150を使っていた時、ブレーキレバーのアジャストボルトを目いっぱい締め込んだ状態=レバーがハンドルに最も近い状態でずっと使っていました。
レバーのツノを握った時、私の手にとってはちょうど力が入りやすい開き具合になるからですね。
ST-R9270は、最初からその開き具合に近い大きさで出来ています。
これはST-R8170も同じでしょう。
最近の「ブラケット持ちでエアロになろう」という風潮に感謝です。
【まとめ】
最後に、まとめ行きましょう!
今回のテーマは以下の通り。
【さらばEQUAL】FILANTE SLRを油圧化します【R9200の世界へ】 でした。
そして、本稿の結論は
設計の前提条件にそぐわないコンポを付けるとこうなる
これですね^^
今のロードバイクは、猫も杓子もヘッドチューブ上からのケーブルフル内装が当然のような設計です。
当たり前と言えば当たり前なんですが、あの狭いステム内やヘッドチューブ内をケーブル類が通っていく設計にできるようになった背景には、『油圧ディスク』の存在があるのは確かです。
くねくね曲がった経路でも、オイルなら関係なく通っていけますからね。
そんな時代の中において、超軽いSTIとBR-R9270に引けを取らない重量を実現したEQUALブレーキの組み合わせが大好きだったので、FILANTEでもなんとか使えないか画策したものの、無理でした。
まあ、油圧ブレーキ前提で組まれたバイクに無理やり機械式ディスクブレーキを付けてみたのは私の勝手なので、一つ勉強になりました。
逆にVENGEでEQUALブレーキが使えたのは、VENGEやTARMACシリーズがフル内装に拘らなかったからであるとも言えます。
TARMAC SL7に関してはエントリーモデルになると、ブレーキは油圧ですが、シフトはDi2ではなく機械式で組まれています。
つまりワイヤーでも問題なく引ける設計になっているということ。
ワイヤールーティングで手を抜くと、ハンドルがケーブルに押されて曲がってしまうなど、ケーブル関連の障害が出てきます。
それで一つ思い出したのが、SUPERSIX EVOのことです。
キャノンデールのSUPERSIXって、今じゃLAB71とか新しいグレードが追加され、エアロロードSYSTEMSIXを統合してしまいましたが、それよりもっと前の、まだ初代とか二代目辺りだった頃です。
この頃のSUPERSIX EVOはリアブレーキのアウター受けがヘッドチューブの正面から入る設計になっており、ステムが短いとかケーブル内装ハンドルの出口とアウター受けが近いなどの条件によっては、ケーブルが簡単にハンドルを押してしまい、「手放し運転が全くできない」など痛烈批判されていたのを思い出しました。
リムブレーキのフレームは、アウターケーブルをフレームで受けるものが多かったため、ワイヤールーティングはとても大事でした。
最近の油圧ディスクとDi2で組まれたバイクに最初から乗っている方は、「ケーブルの摩擦がブレーキやディレイラーの動作を左右するという事実」、これを知らないのはある意味幸せな事だと思います。
以上、参考になると嬉しいです^^
それでは今日も、ありがとうございました!
