こんにちは、コウです^^
それでは今日も元気よくやっていきましょう!
本日のテーマはこちら。
【2-1話】あなたはどのタイプ?4スタンス理論を駆使して理想の重心位置を探そう!【機材編】
こういうテーマでやっていこうと思います^^
今回は、身体のお勉強回です。
皆さん、「4スタンス理論」って聞いたことありますか?
大雑把に言うと「個々人の理想的な重心位置を細分化すると、4つのタイプに分類される」というのを体系立てた理論の事です^^
JOC(日本オリンピック委員会)をはじめ、アスリートのトレーニングプランの一環として取り入れられる事もあるほど、知る人ぞ知る理論であります。
そして、特に強調したい事。
4スタンス理論の骨子は「正しい体の使い方はワンパターンではなく、4つある」という事です。
私はこの理論は、ロードバイクにも当てはまると考えています。
なぜなら、圧倒的実力差のあるプロと一塊のアマチュアを結びつける、数少ない手がかりになるからです^^
この理論を理解する事で、次のようなメリットが得られます。
- 体の使い方が自分と合う人・合わない人が分かる
- 体の使い方が合う選手がしている事の殆ど全てを真似していける
「重心位置」という言葉から、どうしても「骨盤をロードバイクのこの位置の直上に持ってきて・・・」と、骨盤の位置を重心位置とするコラムが多いです。
ですが、
動的な動きの中で、常に重心位置は骨盤にあるのか?
そもそも書き手と読み手の重心の使い方が同じじゃなかったら、どんだけ解説受けてもいまいち腑に落ちないのでは?
と、私は考えています。
それをもっとかみ砕いてみよう!というのがこの記事の主題です^^
ご自身の体についての理解が深まれば、より速く走る事が出来るかもしれません!
ぜひ参考にしてみて下さい!
【4スタンス理論とは何か?】
まず「4スタンス理論」について説明していきましょう。
4スタンス理論とは、「関節を動かす時、各タイプの特徴に従って動かす事で最大限の能力を発揮できる」というものです^^
そもそも一口に「重心位置」と言っても、人間は足の裏に満遍なく荷重をかけているわけではありません。
足裏の特定のポイントを基点として、身体のバランスを取っている事が分かっています。
これが分かれば、ロードバイクにおける次のパーツのセッティングの方向性が掴めてきます。
- ペダルの位置(Qファクター)
- クリート位置
- ハンドル幅、高さ
- サドル位置
参考文献として、以下のサイトを挙げておきます。
ここではざっくりした説明だけしておきます^^
特に一個目のブログさんは非常に分かりやすいです^^
4スタンス理論は主に、足にかかる重心位置を基にして説明されることが多いですね。
図中のA、Bは「足の前後」、1、2は「足の左右」を示します。
上記を組み合わせると、A1、A2、B1、B2の4タイプに分かれます。
4スタンス理論の由来はここから来ています^^
次に、AとB、1と2の各タイプをかみ砕いて見ていきましょう!
全てをまとめたのが、上記の図です。
A、Bの違いは、「つま先側か、踵側か」にあります。
1、2の違いは、「内側か、外側か」にあります。
これらを組み合わせることで、どんな方も4タイプのうちどれかのタイプに属するわけです^^
私の場合、「A2タイプ」の特徴が多く当てはまりました^^
ただ部分的にBタイプの特徴が出るテストもありました。
長年の経験により、スタンスが崩れる事もあるようです。
【4スタンス理論とスプリントの関係性】
かつて、マーク・カヴェンディッシュと共に一時代を築き上げた名スプリンター「マルセル・キッテル」選手。
個人的には、アイウェアもヘルメットも付けない方が絶対カッコいい選手だと思っています・・・(笑)
キッテルは後ろ重心のように見えますね。
「重心位置」
この言葉は、ロードバイクのポジション出しやペダリングスキルなどについて熱心に調べられている方であれば、一度は必ず目にする言葉かと思います。
私もかつて、スプリントフォームの作り方について調べていた時期があります。
バイク上のどこに置くべきなのか?
これに対する答え探しの為に、私はレース出始めの頃、プロ選手の動きをムービーで何度も見返し、そのポジションを真似てスプリントしていた時期がありました。
とある選手はその乗り方で速いのですが、私が試してみると「なんか違うなあ・・・」と、無意識に体が嫌がる動きをしていました。
その時は感覚でしか測れませんでしたが、4スタンス理論に出会い、自分の中の疑問に一筋の光が差し込んだ気がしました。
4スタンス理論とスプリント動作を照らし合わせた時、特に重要なのが以下のポイントです。
- 重心が安定しやすい位置・・・つま先寄り、踵寄り
- 足の内で踏むか、外で踏むか・・・人差し指起点か、薬指起点か
- 腿上げ優位か、踏み込み優位か・・・つま先寄り、踵寄り
順番に見ていきましょう。
重心が安定しやすい位置
あくまでもイメージを持ってもらえれば良いので、ふわっとした感じで次の写真を見て下さい。
カレブ・イワンだけが別格のフォームですが(笑)
カヴェンディッシュとアンドレ・グライペルの違いが一番分かりやすいですね。
カヴェンディッシュは前へ突っ込んだ姿勢で、重心の安定が「つま先寄り」。
グライペルは体が起きて頭が最も高い位置にある姿勢で、重心の安定が「踵寄り」。
こんな感じのイメージですね^^
ここで言うのは、4スタンスでいうところの「A、Bタイプの診断」です。
要するに、身体がバイクに対し前寄りが良いか、後ろ寄りが良いかの違いです。
特にスプリントは体もバイクもめちゃくちゃな方向に振り回しながらも安定させて進み続ける動作なので、無意識のうちに重心が取りやすい位置に体を置く事になります。
その時に体がバイク上のどこにあると、安定してパワーを発揮できるかが重要です。
私の場合、少し突っ込み気味な方が体の位置が安定しますね^^
但し、これはフレームのジオメトリーやパーツ選定からくる「バイク自体の安定性のレベル」に左右される事をお忘れなきようしてください。
バイクが振り回しづらいジオメトリーや設計だと、そもそも重心位置がちぐはぐする事になります故・・・。
また、これはあくまでも「つま先と踵、重心がどこにあると安定するか」のお話です。
これが「つま先の方が踏みやすい」とか「踵寄りの方が踏みやすい」という結論に繋がるわけでは無い事を予め明言しておきます。
足の内で踏むか、外で踏むか
あくまでも気持ち的には、の話ですが、平たく言うと「内股が踏みやすいか、がに股が踏みやすいか」です。
本当に内股にし過ぎたりがに股でペダリングし続けると、膝や筋、関節を痛めるので、「いつもより少し圧がかかっているかな?」くらいの感覚で試してみることをお勧めします。
ここで言うのは、4スタンスでいうところの「1、2タイプの診断」です。
母指球で踏むイメージの方がしっかり踏めるなら「人差し指が起点」。
小指球・小指側で踏むイメージの方がしっかり踏めるなら「薬指が起点」。
どっちの方が体重を乗せた時に安定するか、が鍵です。
私は外側に荷重する方が、身体が安定します^^
腿上げ優位か、踏み込み優位か
これは1番と少し繋がっていますが、紹介しておきます。
実はAタイプかBタイプかで、ペダリング動作でどっちが向いているかが大きく変わってきます。
- Aタイプ・・・腿を引き上げる方が速い
- Bタイプ・・・地面に向かって蹴る方が速い
言葉だけで伝えると、ケイデンス重視か踏み重視かの違い程度にしか見て取れませんね。
ではなぜこのような違いが出るのでしょう?
その理由は、進行方向に対して重心をどう動かすかが関わってきます。
Aタイプの場合、進行方向に対して、パワーを発揮させる前足側に素早く重心を移動させる事が出来ます。
だから、特に意識せずとも踏み込みの形が作れるのです。
そしてそれを補うように、ケイデンスを上げていくよう脚の引き上げを意識する事で、素早いスプリントが可能になります^^
一方Bタイプの場合、身体の後ろ側に重心軸を作ります。
すると、重心がそのまま荷重になる為、重心も加味したパワーを思い切りペダルに与える事で、爆発的な加速を生み出せます。
つまり、踏み込む時間が長くなるほどより有利になります^^
【重心位置の調べ方】
上述しましたが、以下のサイトが大変役に立ちます。
但し、記事中でも述べられていますが、テスト結果を鵜呑みにしたり、他のスタンスを排除する考えに陥ったりはしないよう注意して下さい。
自分が他のスタンスでも体を使えるかもしれないという可能性を潰しかねないので。
柔軟に動けるようにしておく事が大切です^^
【日常生活から見る4スタンス理論】
ちなみにですがこの写真、
先程上でも紹介しましたが、実は足以外の場所にも4スタンス理論が隠れています^^
さて、どこでしょう??
分かりましたか?
正解は、ここ!
手です!
厳密には「親指」ですね^^
カヴェンディッシュだけが「サムレスグリップ」なのです。
昔の記事にて、下ハンドルを握り込む際「人差し指」を握り込まない方が良い理由について述べました。
実は親指も同じで、親指を握り込むか否かで関節、筋肉の動きが変わってきます。
特にA1、A2タイプの方は、中指・薬指・小指の3点でハンドルを握る方が体に合う確率が高いです。
ぜひ一度試してみてください^^
【まとめ】
最後に、まとめ行きましょう!
今回のテーマは以下の通り。
【2-1話】あなたはどのタイプ?4スタンス理論を駆使して理想の重心位置を探そう!【機材編】 でした。
そして、本稿の結論は以下の通り。
- 己の重心位置を理解し、ポジション出しに活かそう
これですね^^
ロードバイクにおける重心位置、これは人によってかなり変わってくるので難しい問題です。
ただ、自分の体にとって都合の良い体の使い方は必ず存在します。
それに沿うようにポジション出しをしていけば、良い位置までポジションを完成させる事が出来ると思います^^
私も本理論についてはまだまだ勉強中です。
新たな発見があれば、随時更新していこうと思います!
以上、参考になると嬉しいです^^
それでは今日も、ありがとうございました!