こんにちは、コウです^^
それでは今日も元気よくやっていきましょう!
本日のテーマはこちら。
【安易な買い替えはNG】S-WORKS TORCH LACEがS-WORKS SUB6の後継にはなれない理由【シューズ】
こういうテーマでやっていこうと思います^^
また色んな方面から怒られそうなタイトルですね(笑)
去る2023年7月、スペシャライズドより新作シューズが発表されました。
その名も、 S-WORKS TORCH LACE!
日本にはホワイトかブラックしか入ってきていませんが、海外にはこんなにカジュアルなカラーがあるんですね^^
紐シューズならではの魅力です!
スペシャライズドは、私も愛用するシューズブランドです。
わざわざ海外専売のS-WORKS 7 LACEを持ってくるくらいには、紐シューズが好きです^^
そんなスペシャライズドが、5年ぶりに日本にもロード用紐シューズを入れてくれました!
紐シューズ愛用者として、そしてスペシャライズドシューズ愛用者として、気にならないわけがありません^^
…と、意気揚々と書いてはいますが、結論から先に述べましょう。
タイトルの通り、SUB6の後継品としては不満の残るモデルでした。
なぜそう感じたのか、何がいけなかったのか?
私の中でも、今後のシューズ選びの糧になる経験が出来ましたので、それを記事にします。
今回もまた拘り全開のブログネタですが、ぜひ参考にしてみて下さい!
【”ベストフィットで走ろう”キャンペーンでS-WORKS TORCH LACEを入手!】
こちらが今回入手した、S-WORKS TORCH LACEです^^
サイズは41。
S-WORKS SUB6、7 LACEと全く同じサイズです。
ポンポンシューズを買っていますが、タネを明かすと、スペシャライズドは今年9月30日まで「ベストフィットで走ろう」キャンペーンを実施しており、購入日から30日以内であれば返品できるというのをやっていました^^
それを利用しない手はありませんよね!
その中にはこの新作シューズも含まれていましたので、買ってみたわけです。
さりげなく「S-WORKS」のロゴが入ります。
ARESや一部限定品はともかく、最近のスペシャライズドシューズはどんどんカラーがシンプル傾向に向かっていますね。
私個人的には、足元はもう少し派手にしたい人なので、ホワイトやブラックしか選べないのは勿体ないと感じます。
まずは外観をじっくり見ていきましょう^^
アッパーを見る
比較対象は当然、S-WORKS SUB6と7 LACEです。
パッと見て分かる事として、以下の点が挙げられます。
- 紐穴の足首側3か所に補強が入っている(うち1ヶ所はプラスチックのハトメでさらに補強)
- 紐がタンに通せるようになっている
- 紐自体が細くなっている
補強が入っている事と、紐をタンに通せるようになっているのはメリットですね^^
S-WORKS 7 LACEは紐をタンに通せないので、足首の動きにつられてタン自体がずれてしまうという懸念があります。
通せればこういう事が起きないので、良いポイントだと思います^^
一方、紐が細くなっているのはマイナスポイントですね。
当たり前ですが、紐シューズの要は「紐」にあります。
どれだけしっかり締められるかは、紐の素材、伸びにくさ、硬さに依存します。
競輪選手の中には、ロウでなめした専用の紐を使う方もいらっしゃると聞きます。
我々アマチュアでも1000Wを超えるパワーで踏む人はいらっしゃいますから、使うならしっかりした紐を入れるべきなのですが…。
アッパー自体は、本当に薄っぺらい生地一枚が覆いかぶさっている印象です。
薄いアッパーと言えば、7 LACEよりもSUB6です^^
SUB6もアッパーは薄いのですが、新品時はどちらかと言えば固めな生地で、使い込むほど馴染んで?劣化して?今は柔らかくなっております。
ちょっと固めな生地が馴染んで、しなやかになったと言えば良いでしょうか。
TORCH LACEは最初からペラペラというかぺこぺこで、指で押すといとも簡単に凹みます。
紐シューズであまりこれは宜しくありません。
例えば、昔で言えばS-WORKS 6とS-WORKS SUB6がありました。
固定力の最大値はBOAダイヤルの方が上なんですが、BOAダイヤルで色んな足型に対応させるためか、アッパーの生地はSUB6より柔らかめでした。
なぜ紐シューズだとアッパーは固めが良いかというと、アッパー自体が足を固定するパーツの一部になるからです。
要は、紐をぐいぐい締め込まなくても良いように、ある程度アッパーが足の形に沿い、且つある程度ホールドしてくれていたんです。
この作りはS-WORKS 7 LACEになっても変わっていませんでした。
加えて、S-WORKS 6以降のワークス系シューズは、踵のホールド性も他社ロードシューズを差し置いて群を抜いて良かったです。
新品のSUB6なんかはそこそこの力で引き足をしない限り、スニーカー感覚の紐の締め込みでも普通に走れちゃうくらいシューズ全体としてのホールド性が高かったです。
一方、BOAダイヤルの方のTORCHを触ったことがありますが、TORCH LACEはBOAダイヤル版とほとんど同じくらいのアッパーのペラペラ具合です。
思うに、TORCH LACEは紐の締め込み頼みなのかもしれません。
それとも、踵のホールド性がアップし、アッパーのホールド性にそこまで期待しなくても良くなったのかもしれません。
まあそこは、履いてみてのお楽しみですね^^
アウトソールを見る
S-WORKS SUB6、7 LACEと比較しても、明らかにツルっとした見た目に変わっています。
最近はシューズもエアロを求める動きがあるので、自然な流れなんでしょう。
SUB6も7 LACEも、アウトソールは結構ゴツゴツしていますからね。
実際にクリートが接触するのは、歪んだひし形みたいな面の箇所ですね。
クリートと接する面の幅は、SUB6や7 LACEより明らかに狭くなっています。
そんな広範囲を接触させても力がかからないから、そこは逃がしても良いという見解なのかもしれません。
しかし、本当につるつるなデザイン。
私的にはこういうデザインも好きですが、皆様はいかがでしょうか?^^
とりあえず履いてみる
兎にも角にも、足にフィットしていなかったら走る意味すらありません。
とりあえずいつものFOOTMAX「FXB017」を出してきて、履いてみました^^
ちなみにこちらのソックス、薄手のレーシング用としては群を抜いて有名なソックスですね。
おすすめです^^
感じた事を列挙していきますと、こんな感じ。
- 踵のホールド性は高い。しかしホールドのさせ方がS-WORKS SUB6、S-WORKS 7 LACEのどれとも異なる
- 良くも悪くもアッパーにゆとりがある(特に土踏まず周り)
- つま先はごく僅かに詰まり気味だが、先端が丸いおかげで指先がシューズに当たらない
まず、踵のホールド性について。
TORCH LACEもパッドでホールドするのは変わりませんが、大きく変わったのはその保持範囲。
アキレス腱から踵骨の上~前辺りまでと、かなり広範囲をホールドするような作りになっています。
パッドそのものも、これまでのモデルより少し柔らか目。
パッドに踵を埋めていくような感覚で、なかなか新鮮ですね^^
しかしながら、単に柔らか目のパッドっていうだけですと、少し強めの引き足程度で踵位置がぶれる事にも繋がります。
その辺がどうなるかも注目です。
ちなみにS-WORKS SUB6、S-WORKS 7 LACEはどうかと言うと、固めの細いパッドで、アキレス腱を摘まむようなホールドの仕方をするイメージです。
トラックやロードのスプリントでは、最初の掛け始めで強い引き足を使う事があるので、現時点では前モデルの方が好印象です。
次に、アッパーのゆとりについて。
これが結構不思議な感覚でした。
SUB6、7 LACEは、土踏まず周りから甲にかけて、履いただけでもそこそこ密着する作りでした。
TORCH LACEは、特に土踏まず周りが空いている感覚を受けます。
SOLESTARを入れてみても、その感覚はあまり変わりません。
この感覚は、BOAダイヤルのシューズを履いた時の感触に似ています。
BOAダイヤルですと、締め込みをきつくすれば多少土踏まず周り持ち上がってきますから、まだ良いかなと思えるレベルです。
ですが、紐の力ではとてもそんな強い締め付けは出来ないと思う…というのが、私とTORCH LACEとのファーストコンタクトでの印象です。
とはいえ、ビンディングシューズは外で走ってなんぼです^^
実際にクリートを取り付けて走ってみましたので、その感想を次章で簡潔にまとめます。
S-WORKS TORCH LACEをインプレッション
という事で走ってみたのですが、あまりに我慢できなかったため、ライド中に写真を撮る事すら忘れてしまいました。
その勢いでクリートを外し、元箱に戻し、ヤマト運輸さんに持っていって返却しました。
結論、私とTORCH LACEは相容れない関係だったようです。
そう感じた理由は次の通り。
- 土踏まず周りのサポート力の無さが際立つ
- 紐の締め込みによる固定力の強弱を付け辛い
これですね^^
まず1番、具体的に何がNGだったのか?
SOLESTARインソールを入れても、足首、膝、腿……要するに「脚全体」が内側に倒れ込み、ペダルをまっすぐ踏めない姿勢になるのです。
この感触は、シマノ「RC9 (RC901、RC902)」、フィジーク「VENTO INFINITO R1」、スペシャライズド「S-WORKS 7」で走った時の感覚に酷似しています。
SUB6、7 LACE、ARESは、SOLESTARを入れればこの感覚は一切消えてなくなり、ペダルをまっすぐ踏めるシューズに様変わりします。
これが、私がS-WORKS SUB6に拘り続ける理由でもあります。
では、RC9やS-WORKS 7も含め、なぜこの違いが生まれるのか?
よく観察してみると、両者のアウトソールの作りに起因している可能性があります。
SUB6、7 LACEのアウトソールは、土踏まず、特に踵骨の前付近が少し盛り上がっています。
そこにSOLESTARインソールを入れる事で、踵骨の前の盛り上がりがプラスされる為、より踵骨のサポートが強くなります。
一方TORCH LACEは、踵骨の前付近の盛り上がりがかなり薄いです。
という事は、SOLESTARインソールを下から支えてくれる箇所が無いわけです。
SOLESTARインソールは、確かにそれ単体でのサポート力は高い部類に入ります、というか汎用品のサイクリングインソールの中ではトップですね。
そんな、いくら硬く作られている本インソールでも、強く踏めば撓みます。
それでも尚正しい足の位置をキープしたいとなると、アウトソール側の形状、少し言い換えて、「肉の盛り上がり」に依存することになります。
肉の盛り上がりが無ければ、撓んだら撓みっぱなしで、本来のサポートを得られなくなってしまいます。
今までのシューズ達もそうだった事から、TORCH LACEもそれが原因なんじゃないか、と考えます。
加えて、2番の紐について。
懸念していた通り、SUB6や7 LACEより緩い締め付けしか出来ません。
若干甲がごそごそです。
紐が細い為、あまり強くも引っ張れないのですが、それにしても紐を張れません。
そう思って、7 LACEのS-WORKS純正の紐と触り比べてみました。
SUB6はミズノ「ZERO GLIDE(ゼログライド)」に交換したので分かりかねますが、明らかに7 LACE純正の紐の方が固く、幅広です。
故に、かなり強く締め込めます。
締め込みを部分的に変える事が出来るのが紐シューズの美点なのですが、TORCH LACEの場合締め付けが甘いので、全箇所強く締めないといけません。
以上の理由から、S-WORKS TORCH LACEは私の足を支えてもらうには力不足と判断し、返品に至りました。
とはいえ、ここは良い1と感じたところも多くあります^^
- 足首との接触を上手く避けるように生地がカッティングされている
- 幅は若干狭め(S-WORKS SUB6より少し広い程度)だが、生地がしなやかなおかげでアッパーと足の指が当たる箇所が痛くならない
- 踵のホールド性は結構高め
- 単純に軽い
踵のホールド性は特に進化しています。
SUB6や7 LACEのような固めのパッドで押さえつけられるより、柔らかいクッションに包まれる方がやっぱり快適です(笑)
それでいて踵がすっぽ抜けない安心感があるから、自分のペダリングに集中できます^^
ただ、自分のペダリングをしようとすると踵骨のサポートの無さが気になるというジレンマに陥るという。
なんとも惜しいシューズでした。
【まとめ】
最後に、まとめ行きましょう!
今回のテーマは以下の通り。
【安易な買い替えはNG】S-WORKS TORCH LACEがS-WORKS SUB6の後継にはなれない理由【シューズ】 でした。
そして、本稿の結論は
既存のS-WORKSシューズユーザーさん、過去作と同じフィット感だと思ってはいけません
これですね^^
書いていて思いましたが、今回は「期待度が高かっただけに、落胆が大きかった」というパターンかもしれません。
同じスペシャライズドの紐シューズを使用し続けており、その最新作という事で、内心わくわくしていたのも事実です(笑)
気持ちとしては、なるべく色眼鏡は無くしてインプレッションし、観察したつもりです。
それが皆様に伝わっていれば良いなと思います。
以上、参考になると嬉しいです^^
それでは今日も、ありがとうございました!